第47問 分かりやすい自己紹介

自己紹介は初対面の人と会った時に、自分が何者なのかを相手に簡潔にわかってもらうためにするものだ。でも、それは大概名前を言ったり、出身の学校を言ったりするだけで終わってしまう。もっとも分かりやすい自己紹介とはなんなのだろうか。

一つには、好きなミュージシャンを聞くのはいい選択肢だろう。私なんかはきっとそういう時、メタル系とかバンド系を聞く人がいるとそっと距離を取ってしまうのだろう。だってそういう人たちは夢見がちだし、現実と夢がすっかり離れてしまっていて、そこが繋がってないと、歌の歌詞だとかそういった類のものからその人のなりを感じ取ることはとても難しい。あとは単純にそういう歌が好きじゃない、というのもある。

嫌いな人を紹介するのは?これは随分白けた自己紹介になりそうだけれど、これで地雷は片付けられる。「この人無理!」が大流行りしてる今の世の中では、理に適った自己紹介だろう。話が逸れるけれど、私はそういう「無理」みたいなものの見方が嫌いだ。治しようのない病だと思う。自己を相当な高さにまで引き上げているのかなという印象を受ける。そういうフィルターほど悲しいものはない。人の特徴をプラス、マイナスで足しあわせてるようでは多様性なんて言葉は使いこなせるようにはならないと思うのだ。主観の絶対領域みたいなものは他人からすれば、それはあくまで他人の考え方に過ぎなくなってしまう。他人は他人で好きにやる、みたいな考え方もあるにはあるが粗悪な自己も生まれてきてしまう。

他には何があるかな。例えそれが充実した自己紹介でも、我々の感性がそれに追いつかなければ、何の意味もないけれど。