第109問 生きているという感じ

せわしない平日を過ごして、あなたに会うと生きているという感じがする

平日を生きてきたと思うし、休日に生きれていると感じるの

少し疲れた時は、あなたの可愛い車を思い出す

ワーゲンの赤いポロ

僕を家まで送ってくれた優しい車

細いしなやかな指でどんなピアノを弾くの

悲しい歌もやさしい歌もきっと上手に弾くんだろうね

あなたの瞳の奥にある悲しみがなんとなく僕にはわかるんだ

それでも優しく前に向かって生きていこうとしているんでしょう

僕らは似ているね

君もまた僕の悲しみを知ろうとしているね

穏やかに傷口に触れる君の手指が愛おしい

俺の好きな音楽も聞いてくれて

出会えてよかった

少なくとも今はそう思ってる