全く同じものなのに、この人が話したり紹介してると興味が湧くなあという人がいる。
その人の瞳のレンズを通すと、世界そのものが美しくなるような、そんな感覚を与える人だ。
とても数としては少ないと思う。
友達の中でトレンドを作っていくような人だ。
その人が「いいよ」というと、みんな興味を持つ。
一方で、もともと評判のいいものであっても、その人が紹介したり楽しんだりしていると、魅力が半減するなあという人がいる。
そういう人は言葉に力ないというか、感覚が信頼されていない感じなのだ。
むしろ、そういう人に好かれたら潮時がやってきしてまうというか。
言葉に責任がないし、対象物が大切にされない未来が簡単に見えてしまう感じ。
心の目がどこに向いているかとかそういうことなのかな、と思ったりする。
自分の瞳を見つめるように世界を眺める人と、他人の目線を探して世界を眺める人。
人はよくカテゴライズするし、されるけれど、自分のするカテゴライズはこういうものが多いかもしれない。
深く考えてしまいがちだ。
でも、たったひとつの命を生きるなら美しいレンズがほしいものじゃないか。
自分が美しいと感じる世界がもっと美しくなるような人間でいたい。
自分が愛した人がより美しくなることは嬉しいことだし、
自分が愛した本がより多くの人に読まれるのは嬉しい。
自分が聞く音楽を色んな人が聞いてくれるのはしあわせ。
俺はそんなふうな感じで生きている気がする。