第158問 待つ

今、僕は司法試験の結果発表を待っている。

 

試験が終わったとき、受かったかもしれないと強く思っていたが、いざ箱を開けてみると不安な点、間違っている点はままあり、その強い自信はかなり減っていった。

試験結果発表前は非常にナーバスな状態で、「はあ」と大きなため息を何度もついてしまう。

 

今日は、大学からの友達に頼んで、一緒に掲示を見に行ってもらうことにした。

そしたら、なんと気を効かせてお祝い?励まし?のためのライングループまで作ってくれて、人を呼んでくれた。

 

受かっていたらいいなと思う。

落ちていたらしゃあないと思う。

 

それぐらいかなり必死でやっていた。

昨日、150日前とか120日前とか、試験の前に書いていたブログの記事を読み直していた。

結構いいことを書いていて、あたかも昔の俺が今の俺を励ましてくれているようだった。自分がやってきたこと、積み重ねてきたことを、彼が肯定してくれていたおかげで、時間が経って増えた不安も、あれがベストだったなという思いに書き換えてくれたように思うからだ。

 

オンラインで結果を見れるらしいが、掲示を見に行こうと思う。

 

明日は必修の授業が1限にあるのだが、行けるのだろうか。

最悪休んでもいいか。

 

しかもこれを書いているのが15:35とかなのだけれど、16:30からの授業には行ったほうがいいのだろうか。

でも、18:00に友達と虎ノ門で待ち合わせるから、出席してしまうと絶対途中抜けしないといけない。

それでもし欠席扱いになるなら、最初から出ないで、18時のアポイントメントまでなにか別のことでもしておいたほうがいいかもしれない。

 

16:00に結果発表だが、19時ぐらいまでお預けにしておこう。

SNSなどにも結果は書かない。

僕の尊敬している先輩はそうしなかった。

あれを見て、俺もしなくていいかなーって思った。

 

連絡しなくちゃいけない人たちのリストアップを朝の電車でしていた。

目上の方だけで30人くらいいた。

もう少し絞ったほうがいい気もして、どうしようか悩んでいる。

 

リストの一番上には母親をおいた。

 

リストの名前は「もしもリスト」にした。

 

いっぱい色々な人に力を分けてもらってきた人生だったことに気づいて、この文章を書きながら泣き出してしまった。

 

どんな結果でも、僕は僕を受け入れ、拍手を送るんだ。

今まで生きてきた日々に本当に感謝してる。

出会った人に、そばにいてくれる人に、感謝してる。

このブログを見てくれる人にも、感謝してる。

 

みんな近くから遠くから、この脆い人間を見守ってくれていて、

そしてもしよければ、これからも見守り続けてくれたら嬉しいなって思ってます。

 

そして今は15:45。

今日という日が、思い出したくなるような、そんないい日だったらいいなと思う。

いい一日だったらいいなと思う。

 

いい結果でも悪い結果でも、今日という日がいい日でありますように。

そしてそういうなんだかんだいい日が人生で一生続いてくれますように。

周りのみんなが幸せでいてくれますように。

 

どんな結果でも代わり映えしない、何気ない、つつがない毎日が送れますように。

 

 

 

 

ああ、この文章を書き終えたくない。

終えたら、結果がやってきてしまうように思うから。

 

 

ここ最近は楽しい日々だ。

その話を書いておこう。

結果を見たら多分色々すべて吹っ飛んでしまうから。

 

先週はすごかった。

金曜日の夜はクラスの飲み会で、終電まで飲んだ。

そしたら、派遣教員として裁判所からいらっしゃっている先生が、中高一緒で、同じ部活だったのだ。

とってもびっくりして、こういうことがうちの学校は有るんだなと思った。

もう一人の先生も、僕に興味を持ってくれて、色々話を聞いてくれて、色々な話をしてくれた。

 

土曜日は流石に疲れからか、1限に間に合わなくて、2限から授業に行った。

それで、昼に、来週に発表予定のLLMのクラスのプレゼン準備をするために、留学生の方々と一緒に御飯を食べに行った。

中国の方二人と、シンガポールの方一人。

みんな優秀で困っちゃう。

株主間契約のドラフティングをする課題なのだが、そもそも株主間契約は日本ではあまりメジャーじゃないし(定款という意味では絶対あるものではあるが)、英語でのドラフティングは初めてでとてもむずかしい。

今日は自分の担当パートのやり残しがあって、それを気持ちをそらすためにやった。

 

土曜は、それから、夜に別の留学生と会った。

彼はベルギーの方で、とてもいい人なのだ。

アメリカの事務所のベルギー拠点での就職が決まっている。

そんな彼に呼び出されて着いていったら、その事務所の弁護士のハウスパーティーの現場だった。

白人の女性の弁護士の家で、泉ガーデンにあって、すごかった。

なんていうか格好も、家もエロくてびっくりした。

酒を飲んで、ゲームをしてかなり酔った。

それからみんなで銀座のクラブをニ軒はしごした。

わけがわからない一日で、知らない人の家のソファで寝た。

 

日曜日になって起きたら、9時だった。

12時に内定者懇親会があった。

家に帰って、とんぼ返りでシャワーを浴びて家を出ても間に合わない可能性もあり、急いでその人の家を飛び出した。

 

母親が帰らなかった僕を心配してくれて、味噌汁を飲ませてくれた。

シャワーを浴びて、きれいなスーツを来て、でかけた。

 

懇親会には2分遅れてしまった。

僕含め、内定者は全員男性で、それがわかったときは少し残念だった。

でも、後で友達と話したり、親と話したりして、逆に変にちょっぴり女性がいるより、いない方が色々いいかもしれないと思っている。

僕のテーブルは僕のお世話になっている先生がいらっしゃって、またお会いできて嬉しかった。

話を聞いてみると、僕のことを所内で相当推してくれていたらしく、それを聞いてとても嬉しかった。この人たちを信じてこの事務所にしてよかった、と思った。

 

弁護士を含めたその会が終わり、内定者の学生だけで飲みに行った。

京大生が半分を占めていて、とても濃かった。

関西弁もそうだし、性格もきつめで、それは少しびっくりした。

ただ、この人たちと結婚した訳ではないし、ゆっくりゆっくり時間をかけて仲良くなれたらいいなと思ってる。

 

それで、そのまま僕は親友と会った。

八重洲でそのまま待ち合わせて会った。

普段社会人の彼が普段着で、僕のほうがスーツで、若干チグハグな気がしたが、それはそれで楽しかった。

皇居の周りを少しあるきながら、その数時間の激動を話した。

 

家でゆっくりご飯でもたべるかい?となったので、そうすることにした。

彼の家は、東京駅から遠くなく、歩いて行った。

ただ、なんだか牛丼が食べたくなって、吉野家に寄って帰ろうという話をした。

 

そしたら銀座のあたりで金券ショップがあって、吉野家株主優待があった。

500円の優待券が450円で売っているので、ラッキーだねと言いながら、買った。

それで次に見かけた吉野家に入った。

見てみると定食が多くて、僕らは牛丼を食べに来たのだったが、それぞれ定食を食べたのだった。

人間とはそういうものだと思った。

 

食べ終えて少し歩いて、彼の家に行った。

相変わらず整理されている彼の家は綺麗だった。

ポトフを作ったから食べようと、振る舞ってくれた。

そして、60度くらいのクラフトジンもくれた。

クラウドファウンディングで買ったらしく、強烈な強さだったが、スパイシーで後味はすっきりとしていた。

 

僕の最近あった話を沢山した。

ロースクールでできた不思議な友達のこと。

初めて人に「死にたい」と言われたこと。

内定者とそりが合わないかもしれないこと。

試験のこと。

 

彼に、僕はどんな人間だろう、と聞いた。

そしたら、3つ有ると言われた。

1 やさしさ探検隊

人の中にも、自分の中にも優しさを思い求めてる

2 デリケート

デリケートな部分がある

これは僕の多くの友達と重なる点でもある

3 ロマンティック

ロマンティストというと滑っていてすかされてしまうけれど、そういう意味を込めずに、全体としてロマンティックだそうだ

 

さすが長い付き合いなだけある。

どれもこれも当たっている気がした。

 

あれ、時計を見たらもう16:13だ。

結果はもうすでに出ている。

 

ブログを書いているとき、僕は未来の自分や、過去の自分、今の自分が話を聞いてくれているような気持ちになって安心することに気づいた。

そして、なんとなーくいるかもわからないが、ブログを読んでくれている人が、優しい気持ちで話を聞いてくれているような気持ちもしている。

 

今日もまた良い一日にする!という使命を、いつも通り、僕は果たしてこようと思う。

太陽が沈んで眠くなって寝れば、また明日は来るのだから。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

自分へ

 

君は本当によく頑張ってきた。

つらいことが君の人生にはたくさんあった。

でもちゃんと乗り越えてきて、今を生きてる。

それでも幸せを、君の心はちゃんと感じている。

 

いっぱいいっぱい心に傷があるよね。

もう治らないかもしれないし、いつか治るかもしれない。

 

それでもいろんな人が君のそばにいる。忘れないで。

なにより、君の中に君がいる。

僕が君が一生懸命生きてきたことを知ってる、

だから今この文章を書く僕のために、

今を、やってくる明日を、大切にしてほしいです。

 

俺は君が元気に生きて、山あり谷ありでも元気で笑っていてくれることを、

本当に願う。

 

いつまでも変わらないで。

人への優しさ、周りの人々への感謝を忘れずにね。

君には素敵な未来が待ってる、僕が一番信じてる。

 

自分より。